血液を勉強しよう Part1

からだ
血液を勉強しよう

4回にわたり、血液のいろいろな情報をお届けします。

血液って何?

血液といえば、ケガをしたときに傷口から出てくる『赤い液体』というのは皆さんご存知のとおりです。
体中のすみずみまで栄養を送り届けてくれる血液は、人間の健康の源といえます。
もし血液に問題が発生すると、様々な病気につながってしまいます。

成分と寿命

赤血球(せっけっきゅう)、白血球(はっけっきゅう)、血小板(けっしょうばん)、血漿(けっしょう)で構成されています。
寿命は各成分によって異なり、数日~120日程度となります。

血液の循環

体を構成している細胞は血液が流れているおかげで、元気な状態を保っています。
すなわち、我々が元気でいられるのは血液が循環しているからです。

血液の主な役割

では「血液」にはどのような働きがあるのでしょうか?もう少し調べてみましょう。
血液の主な役割は以下の通りです。

・栄養分を全身に届けること
・肺で取り込まれた酸素と二酸化炭素の運搬
・老廃物などの運搬
・細菌やウイルスからの感染防御
・体温調節

上記の通り、血液は生命を維持するためにとても重要な働きをしています。
また、身体の隅々を循環しているため、常に全身の健康状態を反映しており、どこかに異常があるとその成分にも影響が現れます。そのため、血液検査は健康のバロメーターとしてとても重要な検査なのです。

血液ってどんなもの?

血液の成分

血液は血管の中を巡り、身体のすみずみに酸素や栄養などを送り届けています。
大きく分けると「血漿(けっしょう)」という液体成分と、「血球」と呼ばれる細胞成分からできています。
血漿は透明で黄色をしており、栄養素やホルモン、二酸化炭素などの運搬・老廃物の取り込み及び排出などの働きがあります。血球には「赤血球・白血球・血小板」の3種類があり、それぞれが異なる働きを行っています。

酸素を運ぶ「赤血球」

赤血球

赤血球は血球成分の96%を占める細胞です。
この中には「ヘモグロビン」と呼ばれる鉄タンパク質が含まれます。
血液が赤いのは、ヘモグロビンの色素が赤いためです。 赤血球は骨髄で作られ、その寿命は約120日といわれています。
主な働きは酸素の運搬です。ヘモグロビン中の鉄が酸素と結合して全身の組織へ運んでいます。ヘモグロビン量が減少する事で貧血が起こります。

外的から身体を守る「白血球」

白血球

白血球は体内に入った細菌やウイルスなどの外敵から体を守る働きをします。
一般的に「免疫力」とはこの働き具合を指します。
白血球は主に骨髄で作られ、一部はリンパ組織で作られます。寿命は数時間~数日であり、種類によっては数ヶ月~数年といわれています。
白血球には『好中球・好酸球・好塩基球・単球・リンパ球』の5種類があり、それぞれが異なる働きをしています。

出血を止める「血小板」

血小板

血球の中で最も数が少なく、ケガなどで血管が傷ついたときに出血を止める働きがあります。血小板は骨髄で作られ、寿命は10日程度といわれています。

青色の血液は宇宙人!?

私たち人間を含む動物の血液は赤色ですが、タコ、イカ、貝などの軟体動物や、トンボなどの昆虫類は、青色の血液をしています。これは、赤血球に含まれる金属成分の違いによるものです。

たこ

タコや昆虫類は、銅を含むヘモシアニンというタンパク質が酸素を運搬しています。銅は酸化すると青色になるので、血液も青くなるのです。
ただし、体内に酸素を取り入れていなければヘモシアニンは無色になります。タコやイカをさばいても青い血液が出ないのはそのためです。


次回も引き続き、「血液を勉強しよう Part2」をお届けします。