前回に引き続き、「血液を勉強しよう PART2」をお届けします。
どのくらいの血液が流れているの?
体内を流れる血液量には個人差がありますが、男性で体重の約8%、女性や子供で約7%と言われています。
例えば…
ケガなどで出血することを『失血(しっけつ)』と言いますが、一般的に失血量が全血量の二分の一以上になると失血死すると言われています。
75kgの成人男性では3リットルです。55kgの成人女性では2リットルです。
全身を廻る旅〜10万キロメートルの血液の旅〜
血液は、心臓を中心に全身と肺の間の血管を循環し、酸素(O2)と二酸化炭素(CO2)を運搬しています。
① 全身の各組織に酸素を運び終わり、二酸化炭素を多く含んだ古い血液は、大静脈と呼ばれる血管を通じ心臓(右心房)に戻ってきます。このときの血液は暗い赤色をしています。
② そして、心臓(右心室)から肺へ送り出され、肺で⼆酸化炭素が捨てられて新たに酸素を取り込む「ガス交換」作業が行われます。
③ 酸素を含んだ血液は鮮やかな赤色へ変わり、再び心臓(左心房)に戻ります。
④ そして、心臓(左心室)から大動脈と呼ばれる血管を通じて、再び全身へと送り出されます。
地球2周半の旅
全身の血管をつなぎ合わせると、10万キロメートルにもなります。
これはなんと地球2周半の長さに相当します。
さらに、血液が全身を一周するための必要な時間は約1分と言われています。
このように心臓は休むことなく収縮し、驚くようなスピードで血液を全身に送り続けているのです。
心臓の血液の循環
全身から出た古い血液は大静脈を通って右心房へ。
右心室を経て肺動脈を通った血液は肺で酸素と二酸化炭素を交換して新しい血液として肺静脈から左心房へ戻った後、左心室から大動脈を通り全身へと戻ります。
Q.心臓から身体の中に送り出される1日の血液量はどのくらい?
A. 正常な心臓はどれくらい働いているのかというと、1分間に約70回、1日約10万回の収縮を繰り返し、生まれてから亡くなるまで休まずに動き続けます。1日に送り出す血液の量は1回収縮するごとに約80CC、1日8000リットル、一般的な家庭のお風呂で言えば、お風呂30杯分に相当します。
次回も引き続き、「血液を勉強しよう Part3」をお届けします。