肝臓 <対策編>

からだ
肝臓

前回に引き続き、肝臓についてお届けします。

お酒に『強い・弱い』って?

アルコール分解

体内に取り込まれたアルコールは、肝臓で酵素の働きによって分解され、最終的には水と二酸化炭素になって汗や尿、呼気中などで排出されます。
アルコールが分解されてできる「アセトアルデヒド」は悪酔いや二日酔いの原因となる物質です。私たち日本人は欧米人と比較して、アセトアルデヒドを処理する酵素の働きが弱いため、「お酒に弱い民族」であることが分かっています。
お酒に強い・弱いは、身体の大きさや内臓の強弱ではなく、肝臓の酵素の働きによって決まるのですね。

肝臓をいたわろう

お酒を適量に留めることはもちろんですが、お酒を飲まないからといって肝臓に負担をかけていないとは限りません。精神的なストレスや暴飲暴食などの生活習慣も大きな影響を与えます。

1.食事

肝機能を高めるタウリンや良質なタンパク質などを積極的に摂りましょう。

・肝機能向上:シジミ、レバー、ブロッコリー
・肝細胞の再生促進:豆腐、納豆、卵、牛乳
・抗ウイルス作用:抹茶、枝豆、いちご
・アルコール代謝の改善:ゴマ、ナッツ類、オレンジ

2.睡眠

睡眠中は、肝臓に十分な血液が供給され、その働きを回復させるためのエネルギーが届けられます。また、食後は少し横になるかイスに座ってゆっくり休むだけでも肝臓への負担が軽減されます。

3.ストレス解消

ストレスホルモンの「ノルアドレナリン」が肝臓を活発に働かせるため、過剰なストレスは肝臓にも負担となります。自分にあったストレス解消法を実践しましょう。


日頃の生活を見直して、まずはできることから始めてみましょう。


<参考図書・資料>
・「肝臓病 症状と治し方」
 杉本元信監修(永岡書店)
・「肝臓・胆のう・すい臓の病気をよくする生活読本」横山泉(主婦と生活社)